夜勤のシフトに入る介護職員は、日中活動する人たちとは異なる時間帯で働いています。この生活リズムは、体調管理に大きな影響を及ぼします。夜勤がもたらす体調面でのつらさは、日常生活にも影響を与えるほどです。なかでも、昼夜が逆転する生活は、自然な睡眠リズムを崩します。人の体は夜になると睡眠を促すメラトニンというホルモンを分泌するようにできていますが、夜間に活動することでこのリズムが乱れ、質の良い睡眠を取ることが難しくなります。結果として、日中に眠ってもなかなか疲れが取れず、常に体がだるいと感じることがあります。
また、夜勤中は、食事の時間も不規則になりがちです。夜中に食事をすると消化器官に負担がかかるため、胃腸の不調を感じることが多くなります。さらに、健康的な食事を準備するのが難しいこともあり、ファストフードなどの不健康な食事に頼りがちになると、体調不良につながることもあります。夜勤後の日中にしっかりと休息を取ろうとしても、日光や周囲の騒音などが睡眠の妨げになり、十分に休息できなくなることも珍しくありません。そして集中力の低下やイライラといった精神的なストレスが生じ、仕事やプライベートに影響を及ぼすのです。体調管理が難しい夜勤の仕事も、工夫次第で乗り切ることも可能です。夜勤の日はカフェインの摂取を控えめにする、眠るための環境を整える、栄養バランスを考えた食事を心がけるなど、小さな変更を加えることで体調を整える助けになります。